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【研究成果】性質の異なる2種類の金属を組み合わせた古代のハイテク製品~SPring-8を使ったバイメタル剣製作技法の可視化~

 西アジアは世界で最も早く鉄が使用された地域と考えられ、紀元前2000年頃には人工鉄が存在したようです。イラン高原は鉄利用先進地域の一つであり、この地域の青銅器時代から鉄器時代への移行期に見られる青銅と鉄を組み合わせたバイメタル剣は、鉄器の利用開始と拡散の謎に迫る重要な金属製品と考えられます。 

 このたび、岡山市立オリエント美術館の四角隆二副主査学芸員、広島大学文学研究科(考古学研究室)の野島永教授、高輝度光科学研究センターの八木直人コーディネーター、上杉健太朗チームリーダー、星野真人研究員らの研究グループは、SPring-8の高エネルギーX線を用いた高分解能CT画像撮影を行い、バイメタル剣の柄の鮮明な内部画像を得ることに、世界で初めて成功しました。

 画像を精査した結果、鉄剣の茎(なかご)を手がかりにして、鋳型に青銅を流し込んで柄部を形づくる「鋳ぐるみ」技術が使われていたことが分かりました。これは、新たに使われはじめた鉄製武器が、青銅器製作技術の中に取り込まれながら普及していった様子を反映しているものと理解できます。

 

SPring-8での測定の様子

バイメタル剣の柄内部(広島大学考古学研究室所蔵)

研究に関するお問い合わせ先
広島大学大学院文学研究科 教授 野島 永

電話:082-424-6660
E-mail:nojima*hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えて送信してください)


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