• ホームHome
  • 「鳥インフルエンザ」講演会 開催される

「鳥インフルエンザ」講演会 開催される



講演をされる大槻先生

平成16年1月13日、山口県における「鳥インフルエンザ」の発生が報道されました。日本における本疾病の発生は実に79年ぶりのことです。外国においては、鳥インフルエンザのヒトへの感染およびこれに起因すると思われる死亡例が報告されているため、日本発生との報道がなされるや、日本国内でも消費者の鶏肉および鶏卵に対する買い控え現象が起こりました。生物圏科学研究科でもニワトリを飼育して研究に供しています。従って、「鳥インフルエンザ」を正しく理解し、その防疫を行う必要があります。また、消費者が安心を得るため、養鶏関係者および鶏卵・鶏肉関連産業がいわゆる「風評被害」を受けないためにも、「鳥インフルエンザ」に対する正しい知識が必要です。そこで、生物圏科学研究科では、急遽、「鳥インフルエンザ」講演会を企画、実施しました。



本講演会は、平成16年2月2日16:00時から、鳥取大学農学部獣医学科・獣医公衆衛生学教室の大槻公一教授を講師にお迎えし、生物圏科学研究科(生物生産学部)206号教室において、学外の方々に対しても公開する形で行われました。大槻教授は、鳥インフルエンザの研究を過去24年間なさってきた、また現在は、農林水産省の「家禽ペスト防疫・技術検討会」ならびに「食料・農村政策審議会 消費・安全分科会 家畜衛生部会 家禽疾病小委員会」の委員を務めておられる、本疾病研究の日本の第一人者です。



講演会には100名を越す聴衆が集まり、会場の206号教室は満杯でした。この中には、本学関係者の他、一般消費者の方々、県内官公庁関係者、養鶏関係者、鶏卵・鶏肉販売関係者、獣医師等が含まれていました。講演では、鳥インフルエンザウイルスの構造と感染機序、鳥インフルエンザの臨床症状、諸外国での本疾病の発生状況、アジアにおける本疾病発生の近況、我が国における状況、ならびにこれらを総括した本疾病の防除の方法などが述べられました。大槻教授の講演にも熱が入り、また講演後の質疑応答も熱心に行われ、予定を1時間オーバーして、18:30に本講演会は終了しました。「鳥インフルエンザ」とはいかなるものか、また、その防除策はどのようにしたらよいか等が学べた実りある講演会でした。



【お問い合せ先】

 広島大学大学院生物圏科学研究科 教授 吉村幸則

  電話 082−424−7958


up