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国立大学法人広島大学発足を迎えて 学長メッセージ



 国立大学法人広島大学がいよいよ発足しました。

 国立大学法人としての広島大学が,どのようなビジョンを抱いて将来へ向かって進もうとしているのかは,全ての人々にとって重大な関心事だと思います。ここで,学長メッセージという形でビジョンをお示ししたいと思います。



 広島大学では国立大学法人化を大学改革の一環であると捉え,この機会に本学を「発展を続ける偉大な大学」に飛躍させるべく,大学構成員全員で改革に取り組んでおります。

この取組を支える広島大学の基本方針は,以下の5点からなります。



 1.建学の精神「自由で平和な一つの大学」を尊重し,堅持する。

 2.理念5原則「平和を希求する精神,新たなる知の創造,豊かな人間性を培う教育,地域社会・国際社会との共存,絶えざる自己変革」を堅持する。

 3.到達目標を「世界トップレベルの特色ある総合研究大学」と設定し,目標に向けての努力を重ねる。

 4.到達目標へ向けての具体的プラン(行動計画)である「長期ビジョン」の実行に努める。

 5.「大学運営の基本方針」に沿って,行動計画の実行を支える。



これらの5点について詳しくは本学Webサイトの「大学紹介」ページにある「理念・目標・行動計画・運営方針」で参照して頂きたいと思いますが,ここでその概要を述べます。



 広島大学を特徴付けるとともに,大学構成員共通の規範となるのは,建学の精神であり,理念5原則です。建学の精神は,昭和24年に創設された新制広島大学の開学式の講演で森戸辰男初代学長によって述べられたものです。「自由で平和な一つの大学」は,改革のために大学構成員が心を一つにする必要がある今こそ大切な言葉です。理念5原則は,20余年の歳月を要した統合移転事業が完了し,建学以来半世紀を経ようとしていた1995年に,建学の精神を承継して広島大学の更なる発展を導く道標として制定されました。



 建学の精神及び理念5原則は,大学運営のバックボーンとして基本的なものですが,大学が進む方向を定めるためには,それだけでは十分でなく,今後10年から20年先を見据えた目標が示されねばなりません。そこで2002年の年頭の挨拶の中で,「世界トップレベルの特色ある総合研究大学」という到達目標を提示しました。



 更に,この目標を達成するための具体的なプラン(行動計画)として,2003年1月に「長期ビジョン」を示しました。長期ビジョンの中では,目標達成に向けての計画を3段階に分け,ステップ1,ステップ2,ステップ3としました。ステップ1には大学院講座化の早期完成,社会連携推進機構の設置,21世紀COEをはじめとする研究拠点形成などが含まれていますが,すでに相当部分が達成されています。一部はすでにステップ2に入ろうとしています。



 このような行動計画を支えるために,大学運営の基本方針を明確にする必要があります。本学では,「ビジョン共有型」と呼ばれる運営形態を創案し,「大学運営の基本方針」を評議会で確認しました。広島大学では,「ビジョン共有型」運営によって大学の発展を支えていきたいと考えています。



 以上のような基本的な考え方を,大学構成員全員が理解し,このビジョンを皆で共有することによって,より強い広島大学を建設していきたいと思います。



 常に前進を続ける広島大学に御指導・御支援をよろしくお願いします。



広島大学長 牟田泰三



【お問い合せ先】

 学長室

 電話(082)424−6119



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