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【研究成果】高融点化を実現した次世代用高温はんだ材料を開発 ―『オール鉛フリーエレクトロニクス』の製品化に期待―

本研究成果のポイント

  • はんだ材料の融点の観点から、標準鉛フリーはんだは、Sn3.0AgCu(現行品)の217℃が最も高温であるが、車載機器、産業用機器に対応するため、より高融点のはんだ材料が求められています。
  • この度、電子パラーメーターΔMkを用いて迅速かつ適切な合金設計を行い、ビスマス(Bi)系合金によって高温用はんだ合金を絞り込むことに成功し、延び特性が現行と同等で、且つ、融点270℃のはんだ材料を発明しました。
  • オール鉛フリーエレクトロニクス製品化※1に適用できる環境と、人体に優しい次世代用鉛フリーはんだを世界に先駆けて実現することとなりました。

概要

広島大学大学院工学研究科の松木一弘教授、許哲峰特任助教、松木研究室の研究メンバー及び元広島大学知的財産部門の末次憲一郎教授(現・神戸大学安全衛生・環境管理統括室非常勤講師)らの研究グループは、電子パラーメーターΔMkを用いる迅速かつ適切な合金設計に基づいて、高温用はんだ合金をBi系合金へと絞り込むことにより、融点が270℃以上で機械特性に優れた高温系鉛フリーBi系はんだ材料の開発に至りました。本開発品をLED実機基板でヒートサイクル等の信頼性特性※2比較を行ったところ、現行品の2倍以上のヒートサイクル信頼性特性が得られる等、同等以上の機械特性を有しています。

今後、鉛フリーはんだによる高温特性が要求されるSiC半導体や車載LEDデバイス、ワイヤレス給電デバイス、自動車エンジンルーム周辺デバイス等への応用が期待されます。

用語説明

※1 オール鉛フリーエレクトロニクス:
各種の電子部品(電子管、半導体、磁性体、誘電体などを用いた素子や部品)とそれに関連する技術、それらの部品を応用するシステムや機器(コンピューター、通信機器、テレビ、VTRなど)のすべてにおいて、人体に有害である鉛を使用しないこと。

※2 ヒートサイクル試験:
高温と低温の温度変化を製品に負荷し、温度変化に対する耐性をより短時間で評価するテストで、熱衝撃試験ともいう。

【お問い合わせ先】
広島大学大学院工学研究科
教授 松木 一弘

TEL: 082-424-7554
E-mail: matsugi*hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)


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