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土石流等の発生予測に向けて「ががら山実証実験プロジェクト」始動しました

 広島大学防災・減災研究センターは、クラウドファンディングで支援いただいた研究資金を用いて、土石流等から多くの命を守るため、崩壊・土石流等の発生メカニズムの解明を目的とした「ががら山実証実験プロジェクト」に取り組んでいます。
 11月27日に、広島大学の東広島キャンパス内にある「ががら山」山頂付近において、観測孔2本のボーリング作業を開始しました。

これまでの土石流等に関する調査・研究内容を説明する海堀センター長

 ボーリング作業の様子

 今後、観測孔内に計測機器を設置し、地下水位や水圧、水温等の推移を計測します。また、地表には衛星測位システムを設置して、降雨に伴う地表面地形の変化などの基礎データを蓄積していきます。

 ががら山は、これまでも繰り返し崩壊・土石流等が発生しているため、観測ポイントでは、大雨などによる地下水位・水圧の上昇と、それに伴う山体膨張による地形の変化を捉えることができるものと期待できます。

 また、これまで、多くの研究者が、崩壊・土石流等の発生メカニズム解明に向けた研究に取り組む上で、山中の地下水のデータを必要と考えてきましたが、山中に観測ポイントを設け、山体の深い部分までの継続的な観測を行うことは、大変難しいことでした。
 しかし、ががら山は、広島大学の構内にあり、防災・減災研究センターからも直線距離で約1キロと、学生・教員が現地に行きやすいことから、継続的な観測に適していると言えます。
 

ボーリング作業の場所に向かう様子
 

   海堀センター長は、これまで広島県内で繰り返し発生している大雨による崩壊・土石流等の調査・研究から、山頂から放射状に崩れていく崩壊や土石流等の発生メカニズムに、岩盤内の水の変化が影響しているとの仮説を紹介し、本プロジェクトで降雨と山の地下水などの関係を調べることにより、早期検知システムの開発につながると期待を述べました。
 

お問い合わせ先

防災・減災研究センター
Tel:082-424-4312(平日9:00~16:00)


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