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第99回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第95回広大ACEセミナー) を開催しました

日時:2022年2月16日(水)16:20~17:50
会場:広島大学東広島キャンパス工学部110講義室

プログラム

司会・解説 広島大学大学院先進理工系科学研究科  教授 松村 幸彦

 

講演  広島大学大学院先進理工系科学研究科 D1 Ali Mohammed Ahmed MOHAMMED
「カーボンナノチューブ触媒を用いた超臨界水中のグルコースのガス化」

炭素質ナノ粒子の中で、カーボンナノチューブ(CNT)はバイオマス触媒または触媒担体の可能性があります。 ナノカーボンは、そのナノ構造と高い比表面積のために、従来の活性炭触媒よりも効果的であるはずです。 この研究では、バイオマスの典型的なモデル化合物であるグルコースを使用しました。 CNTを含むルテニウムが調製され、反応器の入口にある充填層反応器に入れられた。 グルコース濃度は5wt%で、滞留時間、圧力、温度はそれぞれ94秒、25 MPa、600°Cに固定されました。

 

講演  広島大学大学院先進理工系科学研究科 D1 Rittanupap THAVORN
「セルロース、リグニン、キシロースとそれらの混合物を原料に用いた水熱炭化処理における生成物の収率の推定」

水熱処理技術は、処理中のバイオマスの含水率に制限がないため、高効率な物質変換技術として注目されている。ただし、HTC 条件下での異なる原料の挙動を予測する普遍的なモデルは存在しない。そこで本研究では、セルロース、リグニン、キシロースとそれらの混合物の水熱炭化収率を比較し、組成から収率の予測可能性を確認するとともに、反応機構を理解することを目的としている。実験では、多数の混合原料の水熱炭化(HTC)を 200~280℃で複数回行った。その結果、セルロース、リグニン、キシロースの混合物では、炭化温度が高いほど固形物収率が低下し、当初 32.9%であったものが 22.7%に低下することがわかった。最後に、ハイドロチャーの生成価値予測において、セルロース、リグニン、キシロースの混合物を 280℃で水熱炭化した場合の予測値と実験値の誤差は 15.78 %であることが判明した。

 

講演  広島大学大学院統合生命科学研究科 D3  竹村 海生
「好熱性ホモ酢酸菌Moorella thermoacetica代謝改変株のH₂/CO₂からの物質生産性強化に向けた嫌気呼吸の利用」

H₂/CO₂からの物質生産プロセスはCO₂を直接利用した物質生産ができる点が魅力です。我々はホモ酢酸菌Moorella thermoaceticaを代謝改変し、H₂/CO₂からのアセトン発酵菌の生育に成功しました。しかし生産能は低く、代謝改変により生体内エネルギー物質(ATP)合成能が低下したことが原因と考えられました。そのため、嫌気呼吸を利用したATP合成能増強によるアセトン生産の向上を検討した。

 

講演  広島大学大学院統合生命科学研究科 M1  渡邉 直己
Acetobacterium woodii によるH₂/CO₂ からの実用的酢酸生産技術の開発」

化石燃料への過度な依存による多量の排出二酸化炭素(CO₂)が大きな問題になっています。その解決の手段の一つとして、排出CO₂の有効活用を行うことが挙げられます。酢酸生産菌であるAcetobacterium woodii は水素(H₂)をエネルギー源としてCO₂を資化し、酢酸を生産します。本研究ではこの特徴を排出CO₂の有効活用に貢献するものづくりの技術として応用し、培地コストの低減や酢酸生産速度の高速化を行うことで実用化を目指しています。

【お問合せ先】

広島大学大学院先進理工系科学研究科機械工学プログラム内
中国地域バイオマス利用研究会
TEL : 082-424-5762 
FAX:082-422-7193 
Email : bprc * hiroshima-u.ac.jp (注: *は半角@に置き換えてください)


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