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JA全農ひろしまと共同で、鶏ふん堆肥を使用した持続可能な米作りに向けた研究を始めました

 広島大学とJA全農ひろしまは、5月18日(水)に、鶏ふん堆肥を使用した持続可能な米作りに向けた共同研究を開始しました。
 共同研究の実施に際して、三原市高坂町にある全農チャレンジファーム広島・三原農場にて、広島大学大学院統合生命科学研究科の長岡 俊徳准教授とJA全農ひろしま 営農資材部 豊田 勝司部長が出席し、記者説明会ならびに現地見学会を実施しました。
 化学肥料は鶏ふん堆肥と比較して高価であることに加え、日本では原材料の多くを、ロシアやベラルーシ、中国など諸外国からの輸入に頼っていることから、昨今の世界情勢に伴い、さらなる価格上昇が懸念されます。
 国内の資源を有効活用することが急がれる中、栽培面積が広く、これまで堆肥があまり利用されていなかった水稲栽培に着目し、鶏ふん堆肥使用の有効性を検証していきます。
 今後2~3年にかけて、鶏ふん堆肥の施肥量・条件と水稲の生育、収量などを検証し、循環型農業の確立を目指します。

(定植作業の様子)

■長岡准教授コメント:日本では、戦後の化学肥料の普及に伴い、鶏ふん堆肥の利用率が低く推移している背景がある。排出された家畜排泄物の養分を堆肥化よりリサイクルすることは、肥料の原料の多くを輸入に頼る現状を打破し、持続可能な食糧生産や、地球温暖化の抑制に貢献できると考える。
 鶏ふん堆肥の施肥量・条件と水稲の生育、養分吸収、収量、土壌の性質、米の栄養や食味などとの関係を検証することで、鶏ふん堆肥を使用した水稲栽培の普及を目指していきたい。
 そして持続可能な農業の実現及び土地利用の推進といった、持続可能な開発目標(SDGs)への貢献にもつながると考えている。

■豊田部長コメント:鶏ふん堆肥を使用した水稲栽培の有効性を示し、循環型農業を確立することにより、養鶏農家のみならず、水稲栽培を行う農家にも還元できるものとしたい。
 
 
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(左:JA全農ひろしま 営農資材部 豊田 勝司部長 右:大学院統合生命科学研究科 長岡 俊徳准教授)

【お問い合わせ先】

広島大学 広報室
koho*office.hiroshima-u.ac.jp (*は半角@に置き換えてください)


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