理化学研究所(理研)生命機能科学研究センター先端バイオイメージング研究チームの渡邉朋信チームリーダー(広島大学原爆放射線医科学研究所教授 ※理研と広島大学のクロスアポイントメント)、広島大学原爆放射線医科学研究所の藤田英明助教、大阪大学大学院医学系研究科外科学講座心臓血管外科学の宮川繁教授、東北大学大学院生命科学研究科組織形成分野の倉永英里奈教授らの共同研究グループは、生きた細胞や組織の筋活性を非接触・非侵襲で定量的に評価する技術の開発に成功しました。
本研究成果は、iPS細胞[1]から作製した人工心筋細胞の品質管理や心疾患の診断、放射線被ばくの影響の個人差調査などに貢献すると期待できます。
現在、生きた細胞や組織内で発生する筋力を直接評価できる技術はほとんどありません。
今回、共同研究グループは非線形光学現象[2]の一つである光第二高調波発生(SHG)[2]を用いて、細胞あるいは組織内部で筋肉繊維が収縮する際に働くタンパク質ミオシン[3]の活性を推定できる計測・解析法を確立しました。その時間分解能は80ミリ秒に達し、1秒間に複数回拍動する心筋細胞でも計測が可能です。この方法を用いて、心疾患患者由来のiPS細胞から作られた心筋細胞の筋機能不全とゲノム編集[4]による修復(治療)効果や、紫外線照射後のiPS細胞由来心筋細胞の晩発性[5]心機能不全を定量的に評価しました。また、バース病[6]疾患モデルショウジョウバエの蛹(さなぎ)内部の筋機能低下も検出しました。これは、生きたショウジョウバエ内部での筋活性を直接評価できた初めての実験例です。
本研究は、科学雑誌『Life Science Alliance』オンライン版(5月26日付:日本時間5月26日)に掲載されました。
今回開発した専用のSHG偏光顕微鏡システム(左)と実際に計測された実験パラメータ(右)
背景
心拍の駆動力である筋収縮は、心不全(収縮機能の不全)の発生メカニズムや治療法を理解する上で重要な研究対象です。心臓の筋力発生機能障害は、主に筋力を発生するタンパク質(ミオシン)自体の変異だけではなく、細胞内シグナル伝達、カルシウムイオン循環、エネルギー代謝、活性酸素種[7]産生などのさまざまな経路の機能不全によって間接的に引き起こされます。これらの病原と心不全との因果関係を明らかにし、その治療薬の有効性および副作用(心毒性)の可能性を調べるには、生きた心筋細胞の心筋収縮中のミオシン活性を定量化する必要があります。
心筋のビデオ分析に基づく心拍測定は、簡単かつ非侵襲的に心機能を評価できる方法です。しかし、ミオシンそのものの機能を選択的に見ているわけではないため、やはりミオシンの力の発生を直接測定することが理想的です。ところが、生物における「力」を研究対象としたメカノバイオロジー[8]の長い歴史においても、ミオシンの力を測定する技術は全て、原子間力顕微鏡[9]、牽引顕微鏡[10]、磁気/レーザートラップ[11]などの接触測定か、レーザーアブレーション[12]などの侵襲的測定に限定されます。これは、そもそも「力」という物理量が、測定対象の物性(硬さなどの特徴)と変形によって定義されるためです。
そこで共同研究グループは、筋収縮に伴うミオシンの構造変化に着目しました。生体を透過できる「光」で、力が発生する際のミオシンの構造変化を検出できれば、力を測定できなくても、生きたミオシン活性を非侵襲・非接触で評価できる可能性があります。本研究では、非線形光散乱現象である光第二高調波発生(SHG)を利用して、これを実現しました。
研究手法と成果
SHG光は、光を照射された物体の永久電気双極子モーメント[13]とそれらの配列を反映して発生します。これは、タンパク質の構造が変化すると、観察されるSHG光も変化することを意味します。実際に、この特徴を利用することで、筋原線維[3]から発せられるSHG光の偏光[14]特性(SHG異方性[14])が、筋肉の硬直状態と弛緩状態において異なることが、複数の海外グループから報告されていました(図1)。
図1 力発生中のミオシンの構造変化とそれに伴う光第二高調波発生(SHG)偏光特性の変化
筋肉は、ミオシン繊維上のミオシン分子が構造変化を起こして、「綱引き」のようにアクチン線維を引っ張ることで力を発生する。そのときのミオシンの構造変化がSHGの偏光特性に変化を与えるため、SHG光の計測からミオシン活性を求めることは原理的に可能である。
しかし、単一心筋細胞内、かつ、拍動中のSHG異方性を計測した報告はありませんでした。SHG光は非常に弱く、計測感度が不足していたからです。先端バイオイメージング研究チームは、2019年に世界最高感度のSHG偏光顕微鏡[14]の開発に成功しました注1)。本研究では、この高感度SHG偏光顕微鏡を用いました(図2上段)。
SHG偏光顕微鏡の実証実験として、まず健常者由来のヒトiPS細胞から分化させた心筋細胞を観察したところ、固定や染色などの調製を一切行うことなく、細胞を生かしたまま筋肉構造を選択的に可視化できました(図2下段左)。開発したSHG偏光顕微鏡は、サンプルに入射する光の偏光を高速に制御できる独自開発したデバイスを搭載しており、1秒間に12.5枚の画像を取得できます(時間分解能80ミリ秒)。そのため、心筋細胞が1秒間に複数回の拍動中であっても、そのSHG偏光を正確に計測できます。こうして共同研究グループは、取得されたSHG光の偏光特性からミオシン活性を表す指標(γ値:ガンマ値)を計算することで、心筋拍動に同期したパルス状のミオシン活性の直接評価に初めて成功しました(図2下段右下)。
図2 開発した顕微鏡と心筋拍動中のミオシン活性の変化
(上段) 本研究のために開発したSHG偏光顕微鏡の写真。
(下段左)SHG偏光顕微鏡で実際に取得されたSHG画像。
(下段右)筋肉の拍動(上)とそれに伴う、ミオシン活性を表す指標γ値(下)。縦軸の数値は任意単位(arbitrary unit)。
次に、本手法が遺伝性心筋症の機能不全を評価できるかを検証するため、心疾患患者由来のiPS細胞を分化させた人工心筋細胞のγ値を計測しました(図3上段)。この疾患細胞株では、健康な心筋細胞より多くのミオシンが力の発生に関与するというミオシン活性の異常により、心筋の収縮と弛緩のバランスが乱れていると考えられています。また、この疾患の原因遺伝子は既に特定されており、ゲノム編集技術によって疾患原因を排除した修復細胞株も作製できます注2)(図3上段)。
筋収縮とミオシン活性の関係を調べるため、筋繊維を構成するサルコメア構造[3]の長さを指標とした筋収縮の計測値と、ミオシン活性の指標であるγ値の相関をグラフで見てみると、疾患細胞株では修復細胞株より傾きが大きい(サルコメア収縮長当たりのγ値が大きい)ことが示されました(図3下段)。γ値は力の発生に携わるミオシンの数に比例するため、この結果は、疾患細胞株では確かに筋肉を一定量収縮させるために必要なミオシンの量が多いことを表しています。また同時に、ゲノム編集による修復の効果を正しく評価できることも示しています。
図3 疾患由来iPS細胞から作製した人工心筋細胞のミオシン活性評価の結果
(上段)疾患患者由来のiPS細胞を心筋分化させると、その心筋細胞では患者の病態を培養組織で再現できる。またゲノム編集技術を用いることで、「遺伝子治療」を施した修復細胞株から心筋細胞を得ることも可能。
(下段)疾患細胞株と修復細胞株それぞれについて、サルコメア長とγ値の相関を表す図。傾きが「一定量を収縮させるために必要なミオシンの量」を表す。修復細胞株のグラフ(緑色)に疾患細胞株のグラフ(灰色)を重ね合わせると、疾患細胞株の傾きが大きいことが分かる。
続いて、放射線被ばくによる心筋分化の晩発性機能障害の検出を試みました。マウス由来のES細胞(胚性幹細胞)[15]を用いた先行研究では、放射線照射はアポトーシス[16]と壊死を引き起こし、一部生存したES細胞は分化多能性を維持し、心筋細胞にまで分化できますが、この分化した心筋細胞が晩発的に機能不全を持つ可能性が指摘されています注3)。
ヒト由来のiPS細胞を用いて、この晩発性心筋機能障害を再現し、γ値により評価しました(図4)。今回の実験では、放射線と同様に細胞内に活性酸素種・フリーラジカル[7]を発生させる紫外線(UV)を用いました。紫外線照射後も生存したiPS細胞は心筋細胞へと分化し拍動を開始しました。しかし、SHG偏光顕微鏡で観察すると、紫外線照射後のiPS細胞から作られた心筋細胞から発するSHG光は弱く、筋肉が十分に成熟していないことが分かりました。またγ値は照射した紫外線の強さに依存し、ミオシン活性も紫外線照射により低下することが分かりました(図4下段)。このように、本手法は、心筋細胞のミオシン活性を評価できるのみならず、細胞分化の成熟度も同時に評価できました。
図4 iPS細胞を用いた晩発性心機能不全の再現とミオシン活性評価の結果
(上段) 紫外線(UV)を照射して生存したiPS細胞から心筋細胞を作ると、その心筋細胞は機能不全を示す可能性がある。
(下段左)紫外線照射強度と心筋細胞の拍動の関係を示すグラフ(キモグラフ)。iPS細胞に照射した紫外線のエネルギー(mJ/cm2)が強いほど、分化後の心筋細胞の拍動が弱い。
(下段右)紫外線照射強度と平均γ値のグラフ。iPS細胞に照射した紫外線が強いほどγ値も高い。紫外線照射細胞では計測されるSHG光そのものが弱く、サルコメア長にも変化がなかったことから、このγ値の高さの変化は拍動に寄与しない不活性なミオシンの増加を示すと考えられる。
病態のメカニズム解明や薬効調査であれば細胞で十分ですが、筋肉の収縮や心不全に対する遺伝子変異の影響を研究するためには、さまざまな変異体が利用できるショウジョウバエなどの小動物モデルで実験することが望ましいと考えられます。SHG計測では、光学的な特徴により、入射光として一般的に近赤外光を利用します。近赤外光は生体透過性が高く、個体に照射すると組織内部の観察が可能です。
そこで、タファジン遺伝子(TAZ)[6]の変異によって引き起こされるバース病のショウジョウバエモデルを用いて、筋機能障害の評価に挑戦しました(図5上段)。その結果、ショウジョウバエ蛹(さなぎ)に対しても、個体に侵襲的な処置を施すことなく、内部の体壁筋のミオシン活性を評価できました(図5下段左)。さらに、バース症モデルの蛹ではミオシン活性が低下していることが確認できました(図5下段右)。
図5 疾患モデルショウジョウバエ蛹内部におけるミオシン活性評価の結果
(上段) ショウジョウバエの蛹と、近赤外光照射によるSHG(光第二高調波発生)の観察像。
(下段左)体壁筋における筋収縮とミオシン活性を表す指標(γ値)。
(下段右)コントロール群(Control)とバース病モデル群(TAZ-/-)における収縮時と弛緩時のγ値の差。γ値の差は収縮する際に働くミオシン量に比例する。
このように、SHG偏光計測を基盤として、生きた細胞や組織内部のミオシン活性を評価する技術を確立し、当該技術により、iPS細胞疾患モデルおよびショウジョウバエ病態モデルにおけるミオシン活性への影響が定量的に調査できることを実証しました。
注1)Kaneshiro J, Okada Y, Shima T, Tsujii M, Imada K, Ichimura T, Watanabe TM (2019) Second harmonic generation polarization microscopy as a tool for protein structure analysis. Biophys Physicobiol 16:147-157
注2)Takeda M, Miyagawa S, Kawamura T, Ito E, Harada A, Mochizuki-oda N, Sawa Y (2020) Disease specific induced pluripotent stem cell derived cardiomyocytes represent pathophysiological phenotype in hypertrophic cardiomyopathy. Circulation 142: A16380.
注3)Hellweg CE, Shinde V, Srinivasan SP, Henry M, Rotshteyn T, Baumstark-Khan C, Schmitz C, Feles S, Spitta LF, Hemmersbach R, Hescheler J, Sachinidis A (2020) Radiation Response of Murine Embryonic Stem Cells. Cells. 9:1650.
今後の期待
SHG偏光顕微鏡法は筋肉によって加えられる実際の力を直接測定することはできませんが、取得されたSHG光の偏光特性から得られるγ値は相対的な力の尺度になる可能性があります。本手法はさまざまなサンプルに適用でき、今回、特に、iPS細胞ベースの疾患モデルにおいて有用で効果的であることが示されました。
iPS細胞疾患モデルは、病態メカニズムの理解、再生医療の開発、薬物毒性スクリーニング、および創薬を加速すると期待されています。本手法を適用することにより、心疾患に対する疾患の重症度、薬物の有効性や毒性を、患者由来の細胞で評価できます。また、非染色および非侵襲的な方法である本手法は、移植を控えた人工心筋細胞の品質評価にも応用できます。また、これまで細胞内におけるミオシンの力の発生を計測できる技術がなかったことから、本手法はメカノバイオロジーにおいても利用価値があります。
今後、本手法は、心筋症、iPS研究、晩発性放射線被ばくの影響研究などにおけるメカノバイオロジーに不可欠な研究ツールとなると期待できます。
論文情報
<タイトル>
Estimation of crossbridge-state during cardiomyocyte beating using second harmonic generation
<著者名>
Hideaki Fujita, Junichi Kaneshiro, Maki Takeda, Kensuke Sasaki, Rikako Yamamoto, Daiki Umetsu, Erina Kuranaga, Shuichiro Higo, Takumi Kondo, Yasuhiro Asano, Yasushi Sakata, Shigeru Miyagawa, Tomonobu M Watanabe
<雑誌>
Life Science Alliance
補足説明
[1] iPS細胞
人工多能性幹細胞。皮膚や血液などから採取した細胞に少数の遺伝子などを導入して作製された多能性幹細胞。
[2] 非線形光学現象、光第二高調波発生(SHG)
非線形光学現象とは、物質に強い光が入射した際に、入射光と放出光の関係が非線形になる現象。光第二高調波発生とは、物質に強い光が入射したとき、散乱される光が入射した光の2倍のエネルギーを持つ非線形光学現象であり、光散乱現象の一つ。生物学研究においては、コラーゲン、筋肉、微小管など、電気分極が非対称な繊維状物質を非染色かつ選択的に可視化するモダリティとして利用されている。SHGはsecond harmonic generationの略。
[3] ミオシン、筋原線維、サルコメア構造
ミオシンは、筋肉を構成するタンパク質の一つで、筋肉の中では繊維を形成している。アデノシン三リン酸(ATP)を加水分解する際に産生されるエネルギーを利用して、もう一つの繊維(アクチン線維)を引っ張ることで、力を発生させる。筋原線維は、筋繊維を構成する幅約1マイクロメートル(1,000分の1mm)の細長い円筒状の器官で、ミオシン繊維とアクチン線維の束により構成される。サルコメア構造は、筋原繊維の長軸に沿う周期構造の単位の呼称で、単にサルコメアと呼ぶこともある。筋肉において、収縮変位はサルコメア長の変化とその数で決定されるが、発せられる力はサルコメアに含まれているミオシンの数で決定される。
[4] ゲノム編集
生物が持つゲノムDNA上の任意の塩基配列(DNA配列)を編集(削除、挿入、置換)する技術。従来の遺伝子組換えと比べて、安全かつ簡単にDNAを編集できる技術として、研究ツールとしてだけではなく医療・農業・水産業で広く応用が進んでいる。
[5] 晩発性
放射線に被ばく後しばらくたって現れる病的影響のこと。被ばく直後の致死的あるいは急性的な影響と区別する用語。
[6] バース病、タファジン遺伝子(TAZ)
バース病(バース症候群)は、X染色体上のタファジン遺伝子が変異または欠損することで、ミトコンドリアの機能が不全となり、間接的に、心不全、好中球減少、筋肉疾患、成長障害などさまざまな症状を引き起こす疾患。タファジン遺伝子は心筋や骨格筋で強く発現し、心臓の脂質合成に関わる酵素をコードする。
[7] 活性酸素種、フリーラジカル
一般的に、原子や分子の中では二つの電子が対をなして安定して存在している。何らかの原因より、その電子が対をなさずに一つで存在している(不対電子)原子や分子をフリーラジカルと呼ぶ。活性酸素種は、反応性の高い酸素および関連分子の総称であり、フリーラジカルであるとは限らない。細胞への紫外線照射はスーパーオキシドに加え、一重項酸素といった活性酸素種の発生を誘導する。
[8] メカノバイオロジー
生体における「力」の役割と仕組みを解明して、発生異常やがん、再生医療などの臨床的課題の解決を目指す分野。
[9] 原子間力顕微鏡
観察試料の表面と探針との間に作用する原子間力を検出して明暗に変換し、試料の画像を得る顕微鏡。通常は、文字通り原子の間に働く力を計測するために利用されるが、探針のバネ定数を調節することでミオシンの力や細胞の力を計測できる。
[10] 牽引顕微鏡
原子間力顕微鏡の探針は一つだが、牽引顕微鏡では多数の探針を用いる。探針のバネ定数が既知であれば、各探針の変形あるいは針先端の変位から、各探針に係る力を見積もることができる。探針ではなく、透明なゲルに包埋された微小ビーズを用いる方法もある。
[11] 磁気/レーザートラップ
レーザートラップとは、レーザー光の輻射圧により、微小ビーズを捕捉・操作する技術。輻射圧は、微小ビーズに対しバネと同じ作用をするため、微小ビーズの変位からビーズにかかる力を見積もることができる。磁気/レーザートラップとはレーザー光の輻射圧の代わりに磁力を用いた技術。磁気/光ピンセットとも言う。
[12] レーザーアブレーション
サンプル表面にレーザー光を照射した際に、光吸収、熱化過程あるいはプラズマ発生などにより、表面の物質が溶解する現象。生物学研究では、細胞膜をレーザーアブレーションにより切断した際に起こる周囲の変形から、レーザー照射前の力の釣り合いを推定することに使用されている。
[13] 永久電気双極子モーメント
外部電場に非依存的な電子双極子が持つモーメント。分子内部の原子間には、電荷が偏る結合があり(C-H、O-Hなど)、分子内部のこれら電荷の偏りの総和(方向が同じだと足し合わされ、逆だと打ち消される)のこと。
[14] 偏光、SHG異方性、SHG偏光顕微鏡
偏光とは、光の振動がある特定方向に「偏った」光のこと。SHG異方性とは、光第二高調波発生(SHG)の発生には偏光依存性があり、照射光の偏光の向きによってSHGの強度が変化すること。SHG偏光顕微鏡とは、レーザー照射の偏光を制御して、SHG異方性を画像化する顕微鏡である。SHGはsecond harmonic generationの略。
[15] ES細胞(胚性幹細胞)
動物の初期胚(胚盤胞期)の内部細胞塊から作製された幹細胞のこと。ES細胞は、生殖細胞を含む体を構成する全ての細胞に分化できる。
[16] アポトーシス
多細胞生物を構成する細胞の死に方の一つ。細胞が構成する組織や個体がより良い状態になれるよう、あらかじめ決められた細胞死のこと。プログラム細胞死とも呼ばれ、機械的・科学的刺激による機能障害に起因する細胞死であるネクローシスは、アポトーシスの対義語である。
【お問い合わせ先】
<発表者> ※研究内容については発表者にお問い合わせください。
理化学研究所 生命機能科学研究センター 先端バイオイメージング研究チーム
チームリーダー 渡邉朋信(ワタナベ・トモノブ)
(広島大学 原爆放射線医科学研究所 教授 ※理研と広島大学のクロスアポイントメント)
Tel: 078-306-3425 Email:tomowatanabe *riken.jp
(注: *は半角@に置き換えてください)
広島大学 原爆放射線医科学研究所
助教 藤田英明 (フジタ・ヒデアキ)
大阪大学大学院医学系研究科 外科学講座 心臓血管外科学
教授 宮川 繁 (ミヤガワ・シゲル)
東北大学大学院生命科学研究科 組織形成分野
教授 倉永英里奈(クラナガ・エリナ)