第１３回ペスタロッチー教育賞



人類の教育者と呼ばれたＨ・ペスタロッチーを記念する教育賞の第１３回受賞者に、日本生活教育連盟委員長・日本子どもを守る会会長の中野光（なかの・あきら）氏が選ばれ、１１月１０日（水）午後１時から教育学部大講義室において、３５０人余の参加者が集まる中、表彰式並びに記念講演が行われました。



中野氏は、近代日本の教育に関する研究者として顕著な業績を有するとともに、子どもの生活現実を見つめ、子どもとともに生きることをめざす標記活動団体の代表者として、実践面でも大きな成果をあげておられます。



牟田泰三学長（実行委員長）から、中野氏の教育研究は、ペスタロッチーの精神を日本の教育実践の中で新たに捉え直したものであること、また、氏の実践活動は、戦後日本の子どもの生活や権利を守る運動を先導し、広範で高い成果をあげていることが紹介され、表彰状、ペスタロッチー胸像並びに副賞が贈呈されました。



つづいて受賞記念講演が行われ、氏は小学校教師であった御尊父が大切にされていたペスタロッチーのレリーフを示されたあと、澤柳政太郎から続く「日本のペスタロッチー」たちの系譜を語られ、いかなる絶望状態の中でも絶望せず希望を持ち続けたペスタロッチーの教育精神を、日本の教師たちのものにする必要性を訴えられました。また、若い教師は若さが力であり、真剣に子どもと向き合えば、未熟であっても子どもが教師を育ててくれると、教師をめざす学生たちに説かれました。



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