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第109回広島大学バイオマスイブニングセミナー(第126回広大ACEセミナー) を開催しました。

日時:2023年10月19日

プログラム

解説:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦
 


講演  広島大学工学部 B4 古田 健
「超臨界メタノール条件下でのバイオディーゼル合成における高分散化酸化亜鉛触媒」

バイオディーゼルは持続可能かつカーボンニュートラルなことから、軽油の代替燃料として注目されています。しかし、従来のバイオディーゼル合成法は、反応時間が長いことや多量の排水が生まれるという問題があります。そのため、超臨界メタノール条件下で触媒を用いることでその問題の解決が図られました。本研究では、カーボンナノチューブ担持酸化亜鉛触媒を超臨界メタノール条件下で用いることで、収率の大幅な向上を達成することが出来たことについて報告がありました。 


講演 広島大学工学部 B4 児玉 瑞希
「触媒の量がグルコースを用いた超臨界水ガス化に及ぼす影響」

超臨界水ガス化(SCWG)は、バイオマスを効率的に有用なガスに変換する有望な技術です。このプロセスでは、触媒が反応の促進とガス収率の向上に重要な役割を果たします。SCWGの効率と費用対効果を高めるため、研究者はカーボンナノチューブ(CNT)やその他の炭素系材料を触媒担体として利用しています。 本研究では、グルコースの超臨界水ガス化に及ぼす触媒量の影響を実験的に調べました。炭素ガス化効率を計算し、モデル予測と比較したことについてご発表されました。 

 謝辞:本研究はJSPS科研費 JP22K18313の助成を受けたものです。


講演  広島大学大学院先進理工系科学研究科  D3 モハメド アフメッド モハメド アリ 
「CNTおよびRu/CNT触媒を用いた超臨界水中でのグルコースガス化の反応速度測定」

カーボンナノチューブ(CNT)は、その独特な構造を持ち、最近、触媒分野で使用される有力な候補となっています。 一方、CNT 担体を備えたルテニウム (Ru) ベースの触媒 (Ru/CNT) は、グルコースの接触ガス化において優れた性能を示しました。 グルコースのガス化による反応速度は、CNT 触媒と Ru/CNT 触媒の両方について決定する必要があります。 しかし、触媒反応でよく使われる時空間を用いた反応速度解析は、触媒の質量や原料流量によって変化する可能性があります。 この研究では、時空を変更するこれら 2 つの方法の違いが明確になり、触媒質量のみを変更するか、原料流量のみを変更することが推奨されることについて報告されました。


講演  広島大学大学院統合生命科学研究科 M1 小松 駿介;
「有機性廃棄物からのメタン発酵とアンモニア回収プロセスの開発」

本研究では、アンモニア吸着材を用いたアンモニア回収を伴うメタン発酵プロセスを検討しました。畜産廃棄物からのメタン生産性に及ぼす水熱処理の影響を調べるため、水熱処理した鶏糞、肉牛糞、乳牛糞、豚糞についてメタン生成ポテンシャル試験を行いました。その結果、水熱処理した豚糞堆肥がメタン発酵に優れていることが判明しました。そこで、水熱処理した豚糞堆肥を10 Lリアクターでメタン発酵させました。発酵残渣を用いたアンモニア回収試験により、リン酸ジルコニウムペレットがアンモニア吸着剤として有効であることが実証されたことについて報告されました。

司会:広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦

【お問合せ先】

広島大学大学院先進理工系科学研究科 熱工学研究室内
中国地域バイオマス利用研究会
TEL : 082-424-5762 
FAX:082-422-7193 
E-mail : bprc * hiroshima-u.ac.jp (注: *は半角@に置き換えてください)


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