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2024年9月20日、韓国・漢陽大学のWooseung Kim前学長を東広島キャンパスにお招きし、「University growth through lecture innovation that strengthens industry-university linkages」 (産学連携を強化する講義イノベーションによる大学の成長)をテーマに講演会を開催しました。
Kim前学長は、1939年に設立され韓国内でも最大の規模を誇る私立の総合大学である漢陽大学で、長年機械工学の教授として務められ、2019年に同大学第15代学長にご就任、2023年まで卓越した手腕と強いリーダーシップで同大学を率いて、同大学の教育・研究力やレピュテーションの向上に努められました。学長在任中には、特に韓国の大学で初めてとなるIndustry Advisory Boardを導入したほか、IC-PBL (Industry-Coupled Project/Problem-Based Learning)をはじめ、産業・社会・大学が連携して課題解決に取り組む先進的な教育モデルを展開し、産学連携の推進、科学技術イノベーション人材の育成に寄与されてきました。現在は、漢陽大学の特別教授、韓国工学教育認証院(ABEEK)の院長を務めておられ、工学教育の質保証にご尽力されています。
このたびの講演では、米国の事例を紹介しながら、近年のオンライン教育の著しい発展と多様なデジタル認証制度の普及により伝統的な大学が危機的な状況に陥るとして、教育、特に講義を抜本的に改革し、現実的な問題に対する課題解決能力を涵養する講義へと転換することの必要性を訴えました。そして、講義の改革のひとつとして漢陽大学で取り組んだIC-PBL (Industry-Coupled Project/Problem-Based Learning)の意義や事例を紹介し、さらに、そのために企業との連携を図るため、学位プログラム毎にIndustry Advisory Boardを導入した経験を共有していただきました。本学の新たな取組につながるお話を伺う刺激的な機会となり、参集した約30人の聴衆は最後まで熱心に耳を傾けるとともに、活発な意見交換が行われました。講演後は、越智学長よりKim先生へ感謝状と記念品の贈呈が行われ、会場は盛大な拍手に包まれました。
講演会の前には、本学の越智学長と金子理事・副学長(グローバル化担当)との会談を実施し、続いて、本学と東広島市が推進するTown & Gown構想やカーボンニュートラルへの取り組みを紹介するキャンパスツアーを行い、その後、工学部の研究室をご見学いただきました。
本学は韓国の12機関と19の大学間国際交流協定、26機関と35の部局間国際交流協定を締結し、現在は25人の韓国出身学生が本学で学んでいます。このたびの訪問を機に、漢陽大学をはじめ、韓国の大学や研究機関との交流促進が期待されます。
講演会の様子
記念撮影
キャンパス内電気自動車(EV)カーシェアステーションの紹介
地中熱を活用した空調システムの紹介
太陽光発電設備の紹介
工学部にて
広島大学グローバル化戦略グループ