広島大学人文社会科学系支援室(文学)
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2024年12月24日、大学院人間社会科学研究科人文学プログラムの藤原翔太准教授(西洋史学分野)の著書『ブリュメール18日 革命家たちの恐怖と欲望』(慶應義塾大学出版会)が第24回大佛次郎論壇賞を受賞しました。
この賞は、小説、ノンフィクション、歴史記述など幅広い分野で活躍した作家・大佛次郎氏の業績をたたえて、1973年に創設された「大佛次郎賞」に加えて、2001年に新設されたものです。日本の政治・経済・社会・文化・国際関係などをめぐる優れた論考を顕彰することを目的としています。
受賞した藤原准教授は、「この度、拙著『ブリュメール18日 革命家たちの恐怖と欲望』に対し、朝日新聞社より第24回大佛次郎論壇賞をいただきました。従来、ナポレオンの視点からしか語られてこなかった「ブリュメール18日」を、あえてナポレオンに言及せずに、改憲派の革命家たちが自らの利益を守るためにナポレオンを担ぎ上げた出来事として捉え直しました。フランス革命の末期、革命家たちが目先の利益にとらわれて、妥協を重ね、次第に当初の理念を捨てていった先に「独裁」が現れていく過程は、現代を生きるわれわれにも多くの示唆を与えてくれます。今後は、革命家たちが生み出した「独裁」が、その後、どのように維持されたのか、その仕組みを明らかにしていきたいと考えています。」と今後の抱負を語りました。
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