授賞式の様子(左が中井さん)写真提供:日本学術振興会
平成23年2月1日(火)、東京都の日本学士院において行われた「第1回日本学術振興会育志賞」の授賞式に、中井亮佑さん(広島大学大学院生物圏科学研究科博士課程後期2年)が出席しました。
同賞は、平成21年の天皇陛下ご即位20年に当たり、社会的に厳しい経済環境の中で勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するために、陛下から日本学術振興会に贈られた「御下賜金」をもとに、今年度創設されました。第1回となる今回は、全国の大学・学協会から推薦された206人の大学院生(博士後期課程学生)のうち、中井さんら17人が受賞しました。
受賞の対象となった中井さんの研究テーマは、「南北両極域に分布する微生物の系統地理学的研究」。南極や北極など、生物が住みにくいとされる極地で生きる微生物を対象に、生物の多様性や限界などについて研究しています。
中井さんは、広島大学とマリンバイオテクノロジー学会の両方の推薦を受け、指導教員の長沼毅准教授のもと、昨年の8月から12月にかけて、本選考に臨んできました。「オンリーワンの研究をアピールできた」と中井さん。現在、南極観測隊夏隊に参加中の長沼准教授にも、衛星電話で受賞の喜びを伝えたそうです。
1日の授賞式では、天皇皇后両陛下が出席され、式後の記念茶会で「これからも良い研究を進めてください」とのお言葉をくださったとのことです。
また、2月3日(木)には、江坂宗春研究科長らとともに浅原利正学長を訪問し、受賞の報告を行いました。学長は中井さんに、「今後、この賞を目標に、中井さんに続く学生が育つよう、後輩たちへの指導もがんばってください」と激励の言葉をかけました。
「これまで指導してくださった方々に 感謝の気持ちでいっぱいです」と 中井さん。 |
授与された賞牌と賞状 | 学長報告会にて。左から、山根八洲男理事・副学長 (研究担当)、中井亮佑さん、浅原利正学長、 江坂宗春大学院生物圏科学研究科長 |
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