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研究成果 - ナノサイズの光アンテナを開発しました



 広島大学大学院先端物質科学研究科・角屋豊教授、ホフマン・ホルガ准教授、小迫照和さん(博士課程後期3年)らの研究チームは、80年前に日本で発明された古典的なアンテナ「八木・宇田アンテナ(数本の金属棒を平行に並べたアンテナ)」のナノスケールバージョンを、光波での使用を目的として開発しました。

 世界中の屋根には、テレビ電波の受信のための八木・宇田アンテナがみられます。今回開発されたナノアンテナは、八木・宇田アンテナを100万分の1のサイズで実現したもので、光の高度な指向性制御が可能となります。アンテナは長さの異なる5つの金ナノロッドで構成されており、1本のロッドを波長662ナノメートルの赤色光で励振すると、一定の方向に強い光が放たれることが確認されました。

 このナノアンテナを使用すれば、ナノスケール光源(個々の分子や半導体量子ドットなど)からの光の放出、検出の両方の増強が可能になり、センシングや分光をより効率的にさせるだけでなく、量子情報処理用光源の向上にもつながる可能性が期待されています。

 本研究については、3月15日に科学誌Nature Photonics(電子版)で発表されました。

【お問い合わせ先】

広島大学大学院先端物質科学研究科

角屋 豊

TEL:082-424-7651


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