大学院理学研究科地球惑星システム学専攻・高橋嘉夫教授らの研究グループは、微生物の細胞表面では周囲(微生物が存在しない部分)に比べてレアアースを高濃度に濃縮する現象を見出しました。またレアアースの中でも特に希少価値の高い元素が選択的に濃縮することを発見しました。そして、その濃縮メカニズムを放射光を用いたX線吸収法(EXAFS法)により明らかにしました。
レアアース(希土類元素)は、ハイテク産業には不可欠な金属資源で、その安定供給は日本国内でも大きな問題となっています。レアアースは、「ランタン」から「ルテチウム」までのランタノイド15元素とスカンジウム・イットリウムからなる17元素の総称であり、鉱石からはこれらの元素の混合物として得られます。ハイテク産業で利用する場合は、特定のレアレース元素を分離精製して用いるため、レアレース元素の回収技術と共に、レアアース元素相互の分離技術の確立が極めて重要です。
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広島大学大学院理学研究科
教授 高橋 嘉夫
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