病理診断科

Department of Anatomical Pathology

広島大学病院病理診断科のホームページです。当病理診断科についてご説明致します。
下記の内容を紹介しています。

▽ CONTENT

    構成員   |  施設認定  |  外部精度管理   | 検査実績 |

    組織検査      |  細胞診   | バーチャルスライド | リンク

 
Pathological examination

 検査内容

病理診断科では、①細胞診断、②生検診断 ③手術中の迅速診断 ④手術材料の組織診断 ⑤病理解剖等の検査を行っています。これらの検査では、病変から採取された細胞や組織から病理診断を行うためのプレパラート標本を作製します。染色した標本を顕微鏡で観察して、良・悪性腫瘍の同定や悪性度の診断などを実施します。

 診断結果は電子カルテ上で閲覧可能です。ここでは、報告書だけではなく、手術で切除された臓器標本の肉眼像や組織像(顕微鏡で見た像をバーチャル化した像)を参照することができます。

 

2018年4月病理診断科メンバー
Member
  • 科    長: 有廣光司 教授

[教授挨拶]

 平成23年4月1日より広島大学病院病理診断科初代教授を拝命致しました。 広島大学病院病理診断科は、広島大学医学部附属病院病理部として昭和55年病理学第二の徳岡昭治先生のご尽力により設置され、以後両病理学講座の先生方のご努力により運営されており、昨年創設30周年を迎えることが出来ました。小生は弊部署に平成14年4月1日より助教授、後に准教授として勤務しております。

 医療における病理診断は、患者治療の指針や根拠となる重要な情報を正確かつ迅速に提供することが、最大かつ最優先されるべき使命です。この病理診断の正確性や再現性や客観性を保ち、更に迅速性と精度向上を目指すことこそが小生に期待されている課題と認識しています。加えて病理外来及び病理セカンドオピニオンの開設も準備しています。治療を受けるに当たって、あるいは治療効果について患者の疾患や病期に対する理解を助け、次の治療への後押しをする役割を担うことになると思いますので、様々な診療科の先生とご相談しながら運営して参りたいと思います。 一方で大学病院の機能の1つとして手術あるいは生検標本を材料とした臨床病理学的研究を推進しなければなりません。この方面についても各科と連携や協力して進めていきたいと考えています。広島大学病院は各臓器の手術件数においては広島県下で必ずしも1位でありませんが、診療の高度先進性や独自性を前面に出して内外にアピールしています。それらの病理学的根拠や治療効果判定のみならず、基礎的研究の臨床検体への応用の橋渡しとしての役割を果たしていきます。

 

医  局  : 常勤病理専門医・細胞診専門医(科長) 1名,病理病理医・細胞診専門医(助教) 1名,医科診療医 2名,歯科診療医 1名
病理検査  : 部門員 臨床検査技師 10名(細胞検査士9名)

受  付  : 事務員2名

構成員   メンバー構成:詳細は別ページで紹介しています

  •  所属学会  

     日本病理学会,日本臨床細胞学会,乳癌学会,日本臨床検査技師会など

 

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ISO15189認定書
Authorization

日本病理学会認定施設
日本臨床細胞学会認定施設
日本臨床細胞学会教育研修施設

臨床検査室 ISO15189:2012 の 認定 
認  定  : 2015年 3月 12日
第1回改訂: 2016年 6月   9日
有効期間  : 2019年 3月 31日

 

日本病理精度保証機構(JPQAS)における2015年度外部精度評価

2015年度後期 胃がんHER2免疫染色およびGIST(消化管間質腫瘍)のフォトサーベイでは適正評価を得た。

 


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Results

病理検査は年々増加を示しています。特に細胞診検査では、呼吸器内科や消化器内科あるいはIVR検査室への出張細胞診が増加しています。平成29年の検査件数は、手術時に提出される組織検査 12,624件、細胞診 10,021件でした。特に術中迅速検査は過去最高の迅速検査が 959件(前年度より49件増加)でした。生検組織は3日以内。手術で摘出された臓器は1週間以内に報告できるように対応しています。細胞診は3日から一週間以内に報告をするように努めています。

病理件数の推移
Examination of tissue

組織検査では、ホルマリン固定された生検あるいは手術材料からパラフィンブロックを作製し、診断に必要な特殊染色や免疫組織化学的染色を実施して病理診断を行っています。腫瘍の良・悪性診断をするのみではなく、分子標的治療薬の適応を決定するためのFISH検査や免疫組織化学的染色を行い、それらの解析結果を報告書に記載しています。

 

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免疫組織化学(Immunohistochemistry; IHC)

悪性リンパ腫が疑われた症例での免疫組織化学染色

乳癌のHER2遺伝子増幅検査 (バイオマーカー検査・遺伝子検査)

浸潤性乳癌の場合、センチネルリンパ節への転移を調べる術中迅速検査とサイトケラチン抗体での癌細胞の検出を行います(上写真)。分子標的治療薬ハーセプチン(一般名トラスツズマブ)の適否を調べるハーセプトテストやFISH法を用いたHER2遺伝子増幅検査を実施しています(下写真)。ホルモン治療の適否を調べるエストロゲン受容体(ER)あるいはプロゲステロン受容体(PR)での免疫組織化学的染色も行っています。これらの検査結果によりひとりひとりの患者さんに適した治療法が決定されます。更に当科では、乳がんのHER2遺伝子増幅検査をFISH法により全例施行しており、今後、他臓器の治療適応の有無を評価するための遺伝子検査を実施する予定です。また受託検査として広島市内および周辺の施設から術中迅速診断などを受けており、がん診療拠点病院として地域医療への貢献を目指しています。

 

乳腺(センチネルリンパ節_免疫染色)とFISH検査
Cytology

細胞診検査では、細胞検査士と細胞診専門医がダブルチェックを行って細胞診報告書を作成しています。可能な症例では、できるだけ組織型を推定しています。乳腺領域では、乳腺外科と合同行う症例検討では、超音波検査及び細胞診検査と組織診断との検証を行い診断精度の向上に努めています。また、放射線診断科で実施されるIVRでのCTガイド下生検や呼吸器内科での気管支鏡生検・細胞診検査及び消化器内科で実施される膵臓EUS-FNAでの細胞採取に際しては、検査現場に直接出向き迅速細胞診や検体処理の支援を行っています。これらの検査では、3日以内での細胞診報告を行っています。平成27年度より、液状化細胞診(LBC)を開始しました。Cellprep PLUS を用いたLBC検査での精度向上に向けて固定液に関する基礎的研究を行い、第 55 回日本臨床細胞学会秋期大会(別府市)にて発表しました。

第 55 回日本臨床細胞学会秋期大会 2016年11 月 18 ~19日 での発表内容
発表演題 発表者
甲状腺における液状化細胞診(LBC)の固定条件による検討 ○丸橋由加里
胆管病変の細胞診における Cellprep 固定液の最適エタノール濃度および固定時間の検討 ○内畠由加里
膵腫瘍細胞を対象とする液状化検体細胞診における至適条件の検討 ○石田真悠
Cellprep を用いた婦人科腫瘍擦過細胞の固定時間とアルコール濃度の至適条件 ○金子佳恵
Cellprep を用いた乳腺液状化検体細胞診の至適条件の検討 ○高井チカ子
癌抑制遺伝子産物を指標にした Cellprep 胆汁細胞の異型度の評価の試み ○石田克成
Cellprep 浮遊細胞を用いた fluolescence in situ hybridization(FISH)法プロトコルの確立 ○田中祐菜

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Whole slide imaging

当院では、病理診断に用いた組織標本はバーチャルスライドスキャナ NanoZoomer 2.0-HT (浜松ホトニクス)で取り込んだバーチャルスライドを保管する画像サーバーと病理診断システム(Drヘルパー)とで連携しています。これらのバーチャルスライドは電子カルテからも観察することができます。また、他院からのコンサルテーション標本は全てバーチャルスライドで保管しています。現在、Ki67の免疫組織化学的染色標本のバーチャルスライドデータと画像解析ソフトを用いてより客観的再現性のある評価を行っています。当科でのバーチャルスライドを用いた事例紹介が浜松ホトニクスのサイトで紹介されています。 

NanoZoomer運用実例紹介

広島大学病院におけるバーチャルスライドと画像解析ソフトウエアとの連携

NanoZoomer 2.0-HT


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