センターについて
専門化・細分化された現代医療において、解決困難な病態や複雑な症候、病変部位が明らかではない疾患や機能失調に対し、身体を総合的な視野で診る漢方診療による補完が功を奏することがあります。平成27年8月1日より、広島大学では、その前身である「漢方外来」から一歩踏み込んだ「漢方診療センター」を設置し、多職種連携による全人的医療を開始しました。
漢方診療センターでは、多職種チームで全人的医療を提供します
各科医師
漢方に精通した各科医師が、ご自身に合った漢方薬で治療を行います
看護師
病気について、いっしょに考え、ご自身の留意点等をお伝えします
薬剤師
飲み方、副作用情報など、処方された漢方薬について、説明します
管理栄養士
食事・栄養に関する相談に加え、栄養学の観点から、漢方薬による栄養サポートを考案します
以下の症状でお困りな方、一度漢方を試してみませんか?
- 外科手術後の臓器機能の低下に伴う不定愁訴(食欲低下・便通異常・腹痛など)
- 抗癌剤やホルモン剤投与後に出現する副作用や関連症状
- 冷えや月経不順、更年期障害などの婦人科特有の不定愁訴
- 過敏性腸症候群などの機能性胃腸疾患
- 老化と関連した諸症状(めまい・耳鳴り・頻尿など)
- アレルギー性疾患(アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息など)
- ストレス疾患(うつ病・心身症・神経症など)
- 上記以外で原因不明、効果的な治療がない、あるいは効果が乏しい病気・病態・症状(慢性疲労症候群・繊維筋痛症など)
はじめて受診される方へ
- 漢方診療センターでは、患者さん1人1人に相応しい高度な漢方医療を提供することを目的としています。そのため、これらの医療を必要とする患者さんを1人でも多く診察するため、また、不必要な検査を回避し円滑な診療を行うために、原則として、初めての受診にあたっては、かかりつけ医あるいは主治医にご相談され、紹介状を持参くださいますようお願いします。また、診療は、初診・再診ともに完全予約制になっております。
- 初診時には漢方医学特有の脈、舌、腹部の診察などを行います。患者さんの訴えが「めまい」や「頭痛」でも、必ず腹部(おなか)を診察しますので、おなかを出しやすい服装で受診ください。
- 漢方診療センターでは、約140種類のエキス製剤の中から、患者さんに相応しい漢方薬を選んで治療しますので、全て健康保険が適用されます。
- 漢方理論に沿って生活習慣の改善を通して、健康を取り戻すことを目指す養生(ようじょう)の指導や管理栄養士による栄養サポートも行っております。