平成23年11月24日(木)、「持続可能な観光は、ありえるのか?」と題して
大学院総合科学研究科 フンク・カロリン准教授による講演を開催しました。
はじめに、持続可能な観光とは、すべての階級の人々の多様な要求を、
充実した観光施設と安定した自然環境において、
地元住民の利害を配慮しながら最適に満足させることとの説明がありました。
持続可能な観光を考えていく上で必要なことは、
「資源や自然環境・地元住民への配慮」「安定した経済効果」「観光者の満足」で、
これについて自然環境、社会・文化、経済の視点から問題点の説明があり、
具体的な例として、ドイツの黒い森やバルト海沿岸、日本の屋久島や瀬戸内海などの観光地を紹介しました。
持続可能な観光を実現するための課題として、
自然保護とレクリエーションのための自然利用との矛盾、多岐にわたる観光産業が同じ目的に向かうことの難しさ、
急激な市場の変化に翻弄され慎重で計画性のある開発が遅れること、
非日常を求める観光では環境への配慮が煩わしく思われがちなことを挙げました。
最後に、受講者からの質問に答える形で、これからの観光について、
既存の資源に頼るだけでなく、観光者を巻き込んで発展させていく必要があること、
瀬戸内海の観光については広範囲で連携することが重要であるが、コンビナートや採石場等、
必ずしも風光明媚な場所だけではないことを見据えて展開していくことが重要であるとのお話しがありました。
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