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[研究成果]金属酸化物における電子同士の避け合いの効果を解明





放射光科学研究センターの岩澤英明助教、島田賢也教授らの研究グループは、同センターの高輝度シンクロトロン放射光を利用し金属酸化物中の電子の振る舞いを精密に観察

することにより、金属酸化物内の電子同士が反発し合う動き(電子相関)を可視化することに成功しました。この成果から、電子相関の効果を統一的に説明できる理論モデルを初めて導き出しました。これにより、他の金属酸化物が示す多彩な性質を説明したり、新たな金属化合物の開発につながることが期待できます。

この研究成果は、米物理学会誌フィジカル・レビュー・レターズに近く掲載される予定です。

掲載に先立ち、平成24726日(木)、東京オフィスで記者説明会を開催しました。

記者会見の様子の画像

記者会見の様子

今回の実験には、金属酸化物の一つである層状ルテニウム酸化物を使用し、放射光科学研究センターの角度分解光電子分光の装置により電子のエネルギーと運動方向を観察しました。その結果、電子同士が反発し合う強さを定量的に評価できる理論モデルを初めて構築しました。

金属酸化物は、高温超伝導(銅酸化物)や超巨大磁性抵抗(マンガン酸化物)といった多彩で劇的な現象を示すことが知られています。電子相関の理論モデルは、新しい金属酸化物デバイス材料の開発に大きく貢献することが期待されます。

【お問い合わせ先】

(研究に関すること)

放射光科学研究センター

岩澤 英明

Tel:082-424-6293

Mail:h-iwasawa*hiroshima-u.ac.jp

(*は半角@に置き換えてください)

(記事に関すること)

広島大学学術・社会産学連携室広報グループ

Tel:082-424-6017

E-mail:koho*office.hiroshima-u.ac.jp

(*は半角@に置き換えてください)


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