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広大ならでは!ニワトリ研究の紹介

2017年の干支「酉」にちなみ、広大ならではのニワトリ研究をご紹介します

生物圏科学研究科 都築 政起教授の研究グループが行っているのは、日本鶏がもつ多様な遺伝子の中から、卵や肉の生産に関する有用な遺伝子を探し出す研究です。

鶏卵、鶏肉は、宗教的禁忌がほとんどないことや、健康志向の高まりなどを背景に、世界規模で消費量が増加しています。しかし、日本に従来からいる日本鶏は観賞用のものがほとんどで、卵や肉の生産目的のニワトリの多くは海外から輸入されています。

研究グループは、輸入に頼らない食料保障の実現という課題に対して、研究で発見した遺伝子情報を使って、日本独自の鶏の育成による解決をめざしています。

都築政起教授のインタビュー

また、2010年に設置した「日本鶏資源開発プロジェクト研究センター」では、国の特別天然記念物「土佐のオナガドリ」を筆頭にシャモやチャボなど100種類以上を育てています。保有する種類の多さなどから、国内有数の施設となっています。

ここでは日本鶏の保護、遺伝的多様性の維持、日本鶏文化の継承等を図っています。

 

「大軍鶏(オオシャモ)」雄(白色内種) 天然記念物

闘鶏用の大型の品種であり、気性が激しい。体躯が直立している。大きいものでは体高は80 cmを超え、体重は7 kgにもなる。

 

「薩摩鶏(サツマドリ)」雄(赤笹内種) 天然記念物  

本来は闘鶏用の品種であり気性が激しい。雄の尾羽が良く開帳するのが特徴である。雄の体重が4 kg程度と比較的大型である。

 

「土佐のオナガドリ」雄(白藤内種) 特別天然記念物

普通のニワトリとは異なり、雄の尾羽と蓑羽の一部は換羽を行わず一生伸長を続ける。世界的に見ても極めて珍しい。

 

「鶉矮鶏(ウズラチャボ)」雄(五色内種) 天然記念物

雄の体重が700 g程度の小型のニワトリである。遺伝的に尾羽を欠損している。さらに尾椎や腰椎の一部も欠損している。

 

「矮鶏(チャボ)」雄(桂内種) 天然記念物

雄の体重が750 g程度の小型のニワトリである。良く張り出た胸、直立した尾ならびに短脚を特徴とする。多くの内種が存在する。

 

「小軍鶏(コシャモ)」雄(赤笹内種) 天然記念物  

シャモの仲間であるが小型であり、雄の体高20 cm程度、体重1 kg未満である。体は小さいが筋肉質であり、風貌も厳めしい。

 

【お問い合わせ先】
広島大学大学院生物圏科学研究科家畜育種遺伝学研究室
tsudzuki@hiroshima-u.ac.jp


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