第156回学位記(博士)授与式

学長からのお祝いの言葉(第156回 学位記(博士)授与式) 2010.7.20

「地域社会、国際社会で活躍する人材に」

本日、広島大学より13名の方に学位を授与させていただきました。誠におめでとうございます。学位を取得されるまでに積み重ねてこられました多大な努力に対して、心から敬意をささげるものです。

人類社会は、近年の科学技術の急速な進歩により多くの恩恵を受けてきましたが、一方で食料・エネルギー不足問題に直面し、環境破壊・汚染、テロなどの新しい課題を生んでいます。21世紀知識基盤社会の真に目的とするところは、これまで人類が育んできた「知」を活用して、人間一人一人の立場が尊重され、同時に、お互いに支え合うことで、健康で充実した心豊かな生活を営むことができる社会の実現であろうと思います。今後は、私たちがこれら人類共通の課題解決に向けて取り組み、国際平和を基盤とした国際交流が進み、21世紀に相応しい、心の豊かさが尊重される新しい価値観に基づく社会の実現に努め、そのことに私ども一人一人が貢献していかなくてはならないと思います。

この度の皆さんの優れた業績が、これからの新しい21世紀社会構築の大きな礎になりますことを確信しております。そのためには大学で学んだ皆さん一人一人が志を高く持ち、組織や社会の発展に貢献するスタッフとして、それぞれに与えられた役割を果たすことが望まれます。

広島大学で高いレベルの学術研究を成し遂げ、学ばれた皆さんが、人間としても一層成長され、地域社会や国際社会で重要な役割を果たされますことを心から祈念してお祝いの言葉といたします。

本日は誠におめでとうございます。

平成22年7月20日
広島大学長 浅原 利正

 


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