第157回学位記(博士)授与式

学長からのお祝いの言葉(第157回 学位記(博士)授与式) 2010.10.19

本日、広島大学より84名の方に学位を授与いたしました。誠におめでとうございます。学位を取得されるまでに積み重ねてこられました多大な努力に対して心から敬意をささげるものです。

  世界規模の金融危機や民主党政権の誕生など、皆さんが本学で学ばれた期間に世界は大きく揺れ動いており、その加速度を増してきているように思います。そして、私たちは食料・エネルギー問題、環境汚染・環境破壊など地球規模で考えなくてはならない重要課題に直面しているように思います。改めて、これら人類共通の課題が、私どもに課せられた使命として受け止め、その課題解決に向けて取り組まなければならないと思います。

資源の少ないわが国を支えている社会基盤は学術研究であり、その社会を支える人材の育成です。そして、その学術研究の発展に関する多くの業績が、21世紀知識基盤社会の中核をなす高等教育機関である大学でなされており、そこで多くの人材が育成されています。更に人類社会はグローバル化の進展につれて、教育や学術研究分野においても国際化が進み、国際理解や国際協調が求められていることもまた事実です。この度の皆さんの業績が、これからの国際化が進む人類社会にあって、学術研究発展の大きな礎になりますことを確信しております。

最後に、広島大学で学ばれ、高いレベルの学術研究を成し遂げた皆さんが、人間としても一層成長され、地域社会や国際社会のリーダーとし、国際平和へ貢献され、持続可能な希望に満ちた未来社会の構築に重要な役割を果たされますことを心から祈念してお祝いの言葉といたします。

本日は誠におめでとうございます。

平成22年10月19日
広島大学長 浅原 利正


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