第158回学位記(博士)授与式

学長からのお祝いの言葉(第158回 学位記(博士)授与式)2011.1.18

本日、広島大学より14名の方に学位を授与させていただきました。誠におめでとうございます。広島大学を代表して心からお祝い申し上げます。

このたび学位を取得されるまでに積み重ねてこられた労苦が、皆さんのこれからの人生で大きく輝き、力強い支えになりますことを心から願っています。そして、この度の皆さんの優れた業績が、21世紀知識基盤社会の根幹である学術研究発展の大きな礎となることを確信しています。

人類社会のグローバル化の進展とともに、経済・社会は大きく変化を続けています。おそらくこのような変化は今後もとどまることなく続き、加速度を増すと共に社会は複雑性、多様性が増していくと思われます。そういう激しい環境変化の中で皆さんは社会人として自らに付与された使命を果たし、社会に貢献して行かなくてはなりません。

学術研究の急速な進歩により発展してきた人類社会は、食料やエネルギー不足、環境汚染、環境破壊、テロなどの新たな課題を生んでいます。グローバル化が進む21世紀の人類社会では、このような課題を克服するために、多様性を受け入れるグローバル人材の育成に取り組み、新しい価値観に基づく社会を構築して行かなければなりません。そのためには国際理解を深め、「共生」をキーワードとした国際平和構築が必要とされていると思います。そして、21世紀社会に暮らす人々が、心のゆとりを持ち、周りを思いやる気持ちを忘れずに、希望に満ちた未来社会構築を目指すべきであると思います。その主役は皆さんたちです。

広島大学で学ばれ、高いレベルの学術研究を成し遂げた皆さんが、これまでに培われた能力を活かし、応用力を磨き、人間として、社会人として大き 成長されるとともに、国際社会、地域社会を支える有為な人材として、希望に満ちた未来社会構築に重要な役割を果たされますことを、心から祈念してお祝いの言葉といたします。

本日はまことにおめでとうございます。

平成23年1月18日
広島大学長 浅原 利正


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