JICA草の根技術協力事業

JICA草の根技術協力事業について

てんかんセンターが実施主体となるネパール支援事業「カトマンズと周辺地域におけるてんかん診断能力向上および地域連携強化事業」が2018年度の国際協力機構 (JICA)の草の根技術協力事業に採択されました。当センターが従来行ってきた海外でのてんかん学教育と手術支援を、より公的な活動として発展させていきます。
 てんかんを専門に診療できる医師はネパール全体で6-7名のみ(日本てんかん学会の専門医数は2019年10月現在718名)で、その過半数が首都カトマンズに集中しています。そのため、多くの患者を専門外の一般診療医が診療しています。さらに、周辺地域の中核病院にはてんかん専門医がおらず、手術が可能なセンター的な病院もありません。
 この事業では、カトマンズと周辺地域の医療従事者の教育・養成を進めることを目的に、てんかんセンターの医師、技師、看護師らが現地を訪れ診療の助言、指導を行うほか、ネパールの医師らを広島大学病院に招き、具体的な研修も行う予定です。現地では、てんかんの無料診断キャンプを行いながら、診断技術の向上と市民を支援します。実施時期は2020年1月から2022年2月(2年1カ月)の予定です。
 

事業内容について

事業の背景と目標
 カトマンズ盆地のてんかん患者(推定約15万人)の約70%は適切な診療を受けていないといわれています。本来抑制できるはずのてんかん発作のために日常生活で多大な支障をきたしています。本事業では、同地域がかかえる様々な問題点:医療側の人材不足(てんかん診療医や脳波に習熟した検査技師)、医療体制の不備(診療レベルの地域格差)、てんかん疾患への知識不足や医療機関へのアクセス困難、などの改善を目標としています。

事業の対象となる人々
 カトマンズ市および周辺地域においててんかん診療を行う医師・脳波検査技師・看護師等医療従事者(総計約50人)およびカトマンズ市と周辺地域(ポカラ、チトワン)のてんかん患者さんです。

今後の発展に向けて
 将来的なネパール全域に活動を広げるための足掛かりを築きます。実は、こうしたてんかんの地域連携体制の構築は日本においても重要な課題となっており、本活動の成果は日本のてんかん医療への還元も期待できます。

 

活動について

  • カトマンズにおいて対象地域の医療関係者を対象としたてんかん研修会を行います。(計2回予定)
  • 周辺地域(ポカラ、チトワン)において無料診療キャンプを実施し医療関係者への技術指導を行います。(計2回予定)
  • 広島大学病院においてネパール医療機関の医師、検査技師、看護師等の国内研修を行います。(計2~3回予定)

 ・ネパール人医師の国内研修を実施しました。(2020年2月4日~21日)>>詳細ページ

 

JICA草の根技術協力事業とは

 独立行政法人国際協力機構(JICA)は、日本の政府開発援助(ODA)を一元的に行う実施機関として、開発途上国への国際協力を行っています。その中でも、JICA草の根技術協力事業(以下、JICA草の根技協と記す)は、国際協力の意思のある日本のNGO/CSO(非政府組織/市民社会組織)、地方自治体、大学、民間企業等の団体が、これまでの活動を通じて蓄積した知見や経験に基づいて提案する国際協力活動を、JICAが提案団体に業務委託してJICAと団体の協力関係のもとに実施する共同事業です。
JICA草の根技協は次のことに重点を置いています。
(1)日本の団体が行う、人を介した「技術協力」であること
(2)開発途上国の人々の生活改善・生計向上に役立つ事業であること
(3)日本の市民の国際協力への理解・参加を促す機会となること
 保健分野の事業も多く、高齢者介護予防や遠隔診断システムを用いた診断能力向上支援、生活習慣病対策の分野で、大学や社会福祉法人、NGOなどの団体が事業を実施しています。制度や募集の告知については、以下のウェブサイトにてご覧いただけます。
https://www.jica.go.jp/partner/kusanone/index.html

 

草の根技術協力事業
お問合せ先

JICA中国
市民参加協力課
TEL:082-421-6305
e-mail:jicacic-coordinator1@jica.go.jp 

   

 


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