全学統一ID基盤

広島大学における全学統一ID基盤導入の背景

 広島大学では,情報セキュリティを強化し,かつ安全な情報利用環境を提供する為に,本学の全構 成員を対象とした「全学電子認証システム」を平成14年度に導入し,個人ごとに配付された情報システム共通のID(以下「広大ID」)とパスワード等を 「全学電子認証システム」が保持し,本学が運用する学生系システムや電子事務局等の情報システムからの問い合わせに対し,当該情報システムを利用しようと している者が構成員本人であるか否かの認証を行ってきました。

 その後,電子認証に基づくサービスや機器の利用は学内で一般化し,電子認証のサービス対象者が 増加・複雑化してきたため,職員,学生,本学と一定の関わりを有する学外者(以下,「学外者」)の人的情報とICカード化した身分証の発行情報の一元管理 を行う全学共通のID管理システム「全学統一ID管理システム」を新たに導入し,さらに「全学電子認証システム」との連携により,更に強固なセキュリティ を実現する認証基盤である「全学統一ID基盤」を平成21年度に構築しました。

 全学統一ID基盤の検討とシステム導入にあたっては,全学会議である情報化戦略会議の下に設置された情報・人的管理に関する全学統一ID基盤導入検討WGが担当しました。 

 

全学統一ID基盤の概要

人的情報の一元管理

 全学統一ID管理シ ステムは,異なる情報システムで管理していた学生,職員だけでなく,更に学外者の人的情報も管理する対象に含め,本学に関わる人的情報を一元管理するとと もに,全学電子認証システムとの連携を行い,ICカード身分証の発行・再発行の状況を管理しています。さらに,異なる部局や身分で入学・採用された学生・ 職員の名寄せを行うことで,異なる広大IDを持つ者でも同一人物と識別することができます。

ICカード身分証導入によるセキュリティと学生・職員の利便性の向上

 ICカード化を実現することによって,偽造対策(カードの複製が困難)及び紛失・盗難時対策(カードの無効化)といったセキュリティ対策が可能となり,学内電子マネー機能による学生・職員の利便性の向上,ICカード情報の読取によるFDや講習会の出欠記録等の様々な学内業務への利活用が期待できます。

 

全学統一ID基盤のイメージ


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