2019年度 「世界に羽ばたく。教養の力。」世界で活躍されているリーダーによる講演

広島大学は、2017年度から、教養教育の一環として、スポーツ、芸術、科学、ビジネスなど各界で活躍されているリーダーをお招きし、学部新入生を対象に講演を行っています。

本学では、大学で専門的な分野の学識を深めるのと同時に、幅広い教養、すなわちリベラル・アーツを生涯にわたって培っていくことが何より大切と考えています。

世界で活躍するリーダーたちが、どのような学生時代を過ごし、困難を乗り越えたのか。

大学での新しい一歩を踏み出す新入生に、間近で生きざまやスピリッツに触れてもらい、ワクワクする何かをつかんでもらうことを目的としています。

2019年度は、以下の方々に講義を行っていただきました。

2019年度特別講義
第12回中丸氏
【5月29日開催】中丸三千繪氏 (オペラ歌手)(マリア・カラス国際声楽コンクール優勝)

中丸氏は、自身の半生を振り返り、受講した学生らに「夢をかなえるためには努力をして、そして努力をした自分を信じて、自信をパワーに変えてがんばってください」とエールを送りました。

 

第11回川淵氏
【5月23日開催】川淵三郎氏 (日本サッカー協会キャプテン(相談役)/Jリーグ初代チェアマン)

川淵氏は、日本初のプロサッカーリーグであるJリーグを設立するまでの経験等をもとに、何か新しいことを始めるときには、W(ワークハード)だけではなく、何のためにするのかというV(ビジョン)を大切にしてほしいと語りました。

 

第10回越智学長
【5月22日開催】越智光夫 (広島大学長)

越智学長は、整形外科に入局してから、さまざまな工夫やチャレンジを重ねてきた経験を語り、「自分の頭でしっかり考え、さまざまなことにチャレンジを」と学生ら呼び掛けました。

第9回二宮氏
【5月14日開催】二宮清純氏 (スポーツジャーナリスト)

二宮氏は、「Passion(情熱)、Mission(使命)、Action(行動)をもって、好きなことに挑戦してほしい。何かになることを目標とせず、自分が人生でなにをなしとげたいのか、will(意志)がしっかりしていれば、失敗も困難も乗り切れると信じている」と受講者にエールを送りました。

第8回茂木氏
【5月7日開催】茂木健一郎氏 (脳科学者)

茂木氏は、「ムーンショット」(困難だが、実現によって大きなインパクトがもたらされる、壮大な目標・挑戦のこと)を取りあげ、「日本の若者の底力を信じている。性別や学歴は関係ない。大きな目標をもち、興味のあることをとことん追求・挑戦していく人材になってほしい」と激励しました。

第7回野村氏
【4月26日開催】野村謙二郎氏 (野球評論家/広島東洋カープ 前監督)

野村氏は、カープ入団のきっかけや、プロ野球選手時代、監督時代、その後の大学院学生時代等のエピソードをユーモアを交えて幅広く語り、学生へのメッセージとして「大学では一生の友達を作ってほしい」と呼びかけました。

第6回池谷氏
【4月25日開催】池谷裕二氏 (東京大学薬学部 教授)

池谷教授(4月25日講演)は、「脳研究の現在と未来」をテーマに、脳科学の最先端の研究を紹介するとともに、「皆さんの中には研究の道に進む方もいると思いますが、科学的技術が進歩すればするほど、社会的理解や生命倫理の問題に配慮することが重要です」と述べました。

第5回池谷氏
【4月24日開催】池谷裕二氏 (東京大学薬学部 教授)

池谷教授(4月24日講演)は、「脳の活かし方」をテーマに、笑顔が前向きな感情を引き出すこと、行動することでやる気が生まれること、など体と脳の関係を説明した上で、「好奇心を持って、いろいろ経験してほしい。将来どんな状況になっても順応できる柔軟性を磨こう」と学生たちにメッセージを送りました。

第4回弘兼氏
【4月24日開催】弘兼憲史氏 (漫画家)

弘兼氏は、自身が関わった2018年西日本豪雨災害被災地の復興支援の取り組みと、国際協力によって設計開発が推進されている次世代の直線型衝突加速器である国際リニアコライダーについて語り、「会長 島耕作」作品を用いながら、国際リニアコライダーの誘致をめぐる動向等について、学生に分かりやすく説明しました。学生には、「社会を見つめる鋭い視点を持つためには、常に広く浅くいろんな知識を吸収しどんな話題にもついていけるようにすることが大切」とアドバイスを送りました。

第3回モーリー氏
【4月19日開催】モーリー・ロバートソン氏 (国際ジャーナリスト)

モーリー氏は、現在欧米で加速化している麻疹の反ワクチン運動などを例に挙げ、「科学的な知見は、社会に便益をもたらすものであるが、その基礎となる部分が社会で広く共有されていない」と述べました。そして、学生らに「しっかり勉強して、その人のリテラシー(能力)のレベルで分かるように『伝える』ことが皆さんの使命だと思います。頑張ってください。」とエールを送りました。

第2回池田氏
【4月17日開催】池田晃治氏 (広島銀行代表取締役会長)

池田氏は、「広島銀行について」「広島県はどんな県なのか」「広島経済の活性化について」の3つのテーマについて語りました。新入生へのメッセージとして、「情報過多の時代だが、本当にそうなのか?なぜ?なぜ?なぜ?と3回は疑問を持って、自分の頭で考えて納得してから受け入れるようにしてほしい。そのためには、自分の座標軸を持たなければいけない。日頃から、本や新聞をよく読んで、基礎知識を吸収していってほしい」と語りました。

第1回矢野氏
【4月17日開催】矢野博丈氏 (大創産業会長)

矢野氏は、「思いどおりにいかないのが人生」とユーモアを交えて自身の半生を振り返り、数々の苦難を乗り越え、100円均一ショップ「ダイソー」を国内外に展開する大企業として成功するまでの道のりについて語り、学生に向けて「しっかり勉強するとともに、心の通った友人を作って欲しい」「人が喜ぶこと、役に立つことをして、自分を高めて欲しい」「学べるという今の環境を当たり前と思わず、育ててくれた両親や周囲に感謝の気持ちを伝えて欲しい」と呼び掛けました。


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